人の心を動かす
 ハーモニーを届けたい。

郡山第二中学校 合唱部

郡山第二中学校
合唱部

新体制。この秋から1、2年生中心の練習が始まった。
「冬場という事もあり、来年のシーズンに備えて、練習は、基本的な部分を重点的に取り組んでいます」と、指導に当たっている顧問の鈴木郁子先生は話す。

練習は、瞑想に始まり、ストレッチで体をほぐす。目をつぶり片足で立ち、体幹を鍛える。V字の姿勢で腹筋を強化する等々…発声の前に、地道な基礎練習が続いていく。
ユニークだったのは、吹き上げパイプを使った練習。生徒たちは息を吐いてボールを浮かす。できるだけ、長い時間、同じ高さに保つように、息の流れを意識していく。ボールの位置で息づかいをチェックできる。吹き上げパイプは優れた練習アイテムだ。
じっくりと時間をかけた基礎練習後、ようやく発声の練習に入っていった。

投票で部長に選ばれた男子部員。入部の動機について聞いてみた。
「小学生の頃は、吹奏楽部でサックスを吹いていたのですが、中学の吹奏楽部にはサックスがなかったのです。ゼロからやるなら、楽器ではない合唱にしてみようと、入部を決めました」と話す。
しかし、いざ歌ってみると想像以上に合唱は「難しい」と言う。
「合唱には、姿勢や筋肉の使い方、頭の先から指の先まで意識すべき要素がたくさんあります」と、合唱の奥深さを説明してくれた。

新チームの印象については「クオリティーの高い歌声をめざす努力は、相当必要なのだと一人ひとりが意識できています。部員のみんなは、高い目標に向けて頑張ってくれると思います」と、真面目さが伝わってくる。
12月に出場する「県声楽アンサンブルコンテスト」は新体制で臨む、初めての大きな大会だ。ラテン語のミサ曲「キリエとグロリア」を披露する。

目標については「高いレベルの合唱をめざす以上、楽しいだけではなく、苦しい事を乗り越えなければいけません。部員のみんなが諦めない気持ちを持ち続けられるように、部長として頑張っていきたいです」と、進むべきビジョンを見据えていた。

「生徒たちにとっては、二中合唱部というプレッシャーもありますが、伝統の『真剣に音楽に向き合う姿勢』を引き継いで、人の心を動かすような合唱をめざしていきたいです」と鈴木先生は語ってくれた。
合唱には、人生を変えるほどの感動を届ける力があると言う。生徒たちを支える家族や仲間、そして聞く人々に、心動かすハーモニーを精一杯響かせて欲しい。

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