小学校から相撲をしていた仲間と
全国をめざす。
大槻中学校相撲部
田村 映空・佐久間 秀人・平塚 翼颯・関根 誠
大槻中学校相撲部は、中体連の団体戦と新人戦でどちらも3位を、同じメンバーでつかみ取った。
大槻中相撲部には3年生はおらず、2年生も部長の田村映空選手だけで、残り3名の部員は1年生。
「来年の中体連では優勝をめざします」と田村選手は語る。福島県中学生相撲選手権大会の軽量級で優勝を勝ち取り、今は後輩の成長を期待し、共に稽古に励んでいる。
1年生の佐久間秀人選手、平塚翼颯選手、関根誠選手は小学生の頃、それぞれ特設相撲部に在籍しており、田村選手も学年は異なるものの所属していた。そのため敵味方に分かれて試合をした仲だ。佐久間選手は6年生の時には、郡山市の大会で、学年の部準優勝、県大会・全国大会・東北大会へ出場。今年の県中体連総合大会東北大会個人戦1年生の部では、平塚選手が6位、佐久間選手が5位で、決勝トーナメントまで出場した。
小学生の頃からの相撲仲間が集った部活だけあって、チームワークは抜群に良い。
平塚選手は、仲間と自分のために勝って、賞状を取りたいです」と想いを話してくれた。
彼ら4人の全国をめざす挑戦はもう始まっている。
稽古を始める前、明るい声が道場に響く。大槻中相撲部の部員4名はチームワークが良いだけではなく、全員が明るく元気が良い。
「ちょっと仲が良すぎるんですよね。試合の時は、心を鬼にして相手に立ち向かって欲しいです」と顧問の堀田先生は語る。先生は新人戦での結果を不本意に感じていた。「優勝をめざしていたのですが、力の差を痛感させられました」。
先生の言う「力の差」とは実力ではなく、文字通り腕力のことだ。しかし、1年生はだいぶ身体が大きくなり、本人たちも「力が付いてきた」と話している。先生と部員たちの目標である中体連の県大会優勝は夢ではない。そしてそれは全国大会へと繋がる。
中学校の相撲部は数が少ないことから、中体連は県大会から始まる。ここで優勝した学校が全国大会へ進むことになるのだ。
「先輩からダンベルの使い方を教わり、だいぶ力が付きました」と部長は話す。
彼らは明るいだけではない、筋トレも稽古も真面目にしている。相撲が好きだからだ。
大槻中相撲部が全国大会で活躍できることを心から祈りたい。