歌声をつないで44年。
歌が大好きなお友だち集まれ!
FCT郡山少年少女合唱団
1975年12月に誕生し、今年44年を迎えたFCT郡山少年少女合唱団。「みんなで歌いたい」という子どもたちの願いを叶えようと、鈴木多美子さんの呼びかけにより結成した合唱団だ。現在、幼稚園の年長から小・中・高校生まで約20人のメンバーが歌声を響かせている。
FCT郡山少年少女合唱団の大きな魅力は、幅広い年代の子どもたちが集まり、多彩な活動を行なっていることだ。毎年の定期演奏会をはじめ、チャリティコンサートや出前演奏会、アーティストとの共演などなど。国内だけではなく海外にも活動の場をひろげている。「こういった経験が刺激になり、また目標を高めることにもつながっている」と、指導に当たっている常任指揮者の渡部昌之さんは話す。
メンバーは通っている学校も学年もそれぞれ違うが、団結力は抜群だ。
仲がいいのが、この合唱団の自慢。年代に幅があることが、結果として結束を高めることになっているようだ。
小学1年生の時に入団し、学校では吹奏楽部に所属しているという中学生は、「学校では近い年齢の人としかつながれないけれど、ここではいろんな年代の仲間といっしょに活動できるのが楽しい」と言う。「小学生のときに、高校生のあこがれの先輩がいて、その人のようになりたいなと思って歌い続けてきました」。いまでは、下級生の面倒を見ながら遠征をしたりということも、活動のよろこびのひとつになっているそうだ。
年代が違うと声の音色も違ってくるが、それぞれのよさを引き出すために、合唱団ではオペレッタを取り入れている。衣装をつけて、ソロで歌ったり、セリフがあったり……。「ダンスや振り付けをしながら歌えるオペレッタが大好き」と小学生。毎回の練習が楽しくてしかたがないという。
「この合唱団でめざすのは、コンクールで賞を取ることではなく、表現力や感受性を身につけること。心の豊かな人に育ってほしい」と渡部さんは言葉を添える。
「ひとりが ふたりを呼び ふたりが みんなを呼び 生き生きとして エネルギッシュな ほんものの 歌う力を 生み出していくために これからも 歩いていきます」。合唱団の設立者・鈴木多美子さんが呼びかけたこの言葉は、44年を経たいまでも、団員のなかに脈々と受け継がれている。
歌が大好きな子どもなら誰でも歓迎。入団テストなどはないので、気軽に見学に来てほしいとのこと。