悔いのないように
納得するまでやりきってほしい。
中学時代はソフトテニス部で、部長を務めました。当時は部員が40~50人と多く、練習メニューも自分たちで考えなければならなかったので、レベルや考えの違う部員をまとめていくのに苦労しました。
部活は大変でしたが、絶対に入りたい高校があったので、部活後家に帰ってから夕食やお風呂をすませたあと、毎日必ず2時間は勉強しました。親は厳しかったですが、言われる前に、自分で「やろう!」って決めて勉強に取り組んでいました。
その反動のせいか、高校のときはそれほど勉強しませんでした(笑)。ただ、部活動は頑張っていて、上手くなるために、テニススクールにも通いました。全国大会をめざしていたのですが、最後の大会の個人戦で、第1シードにあたってしまって、コテンパンにやられました。私は第8シードだったのですが、組み合わせが少し違っていたら、もっと練習していたら、結果が変わっていたかもしれないと思うことがあります。
こういった自身の体験から、部活をやっている子どもたちには悔いのないようにやってほしいと思っています。頑張って最後まで貫き通してほしい。そのなかでギブアップする、部活がつらくてやめるという選択をとることもあるかもしれませんが、そこに悔いがないならいいと思います。
保護者の方には、子どもがやりたいと言ったことは、とことん納得するまでやらせてほしいと思います。バックアップするのは大変ですが、中学生は身体は発達してきているけれど、精神的にはまだまだ支えが必要な時期。ですから、見守り、応援する姿勢でいてほしいです。
子どもたちには、そうやって支えてくれることに対し、感謝の気持ちを持ってほしいと思います。塾に通えていることや部活をやれていること、携帯を持てていることも、全部親御さんがあってのことですから。私は、中3生を受験に送り出すときに、「塾に通えて高校受験できるのは、みんなお父さんお母さんが頑張ってくれているおかげ。受験に向かう前にひとこと『ありがとう』と言って行きなさい」と、声をかけています。中学生のうちに気づくのは難しいかもしれませんが、心のどこかに感謝の気持ちをもっていてほしいと思っています。
小田川竜太(おだがわ りゅうた) プロフィール
1984年生まれ。郡山市立郡山第六中学校でソフトテニス部に所属し、部長を務める。福島県立安積高等学校でもテニス部に所属し、全国大会をめざし活躍。